冷たい雨に撃て、約束の銃弾をの感想

作品データ

タイトル(日本語題)

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

原題:復仇
※広東語の読み方:フクサウ

英題:Vengeance

作品の基礎知識

  • 製作年:2009年
  • 製作国:香港/フランス
  • ジャンル:クライム/アクション
  • 上映時間:108分
  • 使用言語:広東語、フランス語

スタッフ(主要制作陣)

  • 監督:ジョニー・トー(杜琪峯)
  • 脚本:ジョニー・トー(杜琪峯)、ワイ・カーファイ(韋家輝)
  • 撮影監督:チェン・シウキョン(鄭兆強)
  • 音楽:グザヴィエ・ジャモー

キャスト(主要出演者)

  • ジョニー・アリディ
  • アンソニー・ウォン(黄秋生)
  • ラム・カートン(林家棟)

※参考リンクはこちら

感想

この作品も、香港映画に関する書籍をきっかけに存在を知った一本だった……ような気がする。正直なところ、そこからして少し記憶があやふやだ。

日本語タイトルはやけに詩的で、フランスとの合作という背景を思うと、その少し気取った雰囲気にもどこか納得がいく。タイトルだけを眺めていると、湿度の高い感傷的な映画を想像してしまうのだが、実際の中身はもう少し乾いた感触だったはずだ。

ただ、内容については驚くほど細部を思い出せない。8年ほど前に観た記憶はあるのに、あらすじを読み返しても「こんな展開だっただろうか」と首をかしげてしまう。映画の感想を書くというより、自分の記憶力を静かに試されているような感覚に近い。

断片的に残っているのは、マカオと香港を行き来する移動のイメージだ。船で香港へ向かい、なぜかキャンプ場のような場所に立ち寄った気もする。あとから他の人の感想を読むと、そのあたりの印象は大きく外れていないようで、少しだけ安心した。

途中で襲撃を受けたり、別の場所で治療を受けていたりした場面も、ぼんやりとは覚えている。ただ、それがどの順番だったのか、誰がどこで何をしたのかといった輪郭は、時間とともにすっかり溶けてしまった。

ラストシーンについても同様だ。勝ち目が薄いと分かっている状況で、しかも広い場所で、因縁がはっきりしているとも言い切れない相手と銃を向け合っていた――そんな印象だけが、かろうじて残っている。

物語の筋を明確に覚えているわけではない。それでも、「そうするしかなかった」という空気感だけは、不思議と記憶に引っかかっている。細部を忘れてしまっても、感情や雰囲気だけが残る映画というのは、振り返ってみると案外多い。この作品も、そんな一本だったのかもしれない。

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